

かつての「カフェ&ギャラリーZen」の写真である。可能なものは少しずつアップしていこうと思っているが、今回載せてみたものは同店最後の「貸し」ギャラリー扱いでの展覧会。市内在住の写真愛好家ちばさんの初個展、「弥彦山写真展」である。
2003年3月だからちょうど10年前。数日前のブログで「(このころよく来店していた小学生が)十何年ぶりかに訪ねてきた」と書いていたが、ちゃんと数えたら、というか資料をきちんと出してみたら閉廊から「ちょうどピッタシ十年」であり、テキトウに書いてたらうっかりサバ読み過ぎであった。
ちばさんから個展をしたい旨の打診を受けたのは割と急で、3月いっぱいでの閉店も決まりそこまでの展示予定も固まっていたとき。だから最初は断ったのだが、「この店で初個展をすることをずっと目標にがんばってきて、ようやく作品の目途がついた。なんとかならないか」と熱く言われ、ではそれならと、店内最後の展示となる画廊企画を当初予定の3週間から2週間に変更することにして、その1週間で開催してもらったわけである。
「ぜひここでやりたい」という熱意に押されたかたちだが、初個展を最後にお世話出来たのも店としてよい記念。熱心な「ファン」の方に飾ってもらえて、とてもよかったと思っている。また、同氏の個展はこの初個展を皮切りに回を重ねていて、昨年の近代美術館ギャラリーで28回となっているが、その間、昨夏の新潟市美術館の展示をはじめ何回か私のほうでもお手伝いさせていただいた。タイミングとしたら間一髪ギリギリの出会いだったから、面白い縁だと思うことしきりである。

入口にはボックス・ギャラリー

↓は、ちょっと余談めいているけど、芳名帳を置いていた台。
昔のテレビ(40年くらい前はテレビは重厚な家具だったんですね)のブラウン菅をはずしてベニヤ板でふさぎ、台として使っていた。テレビ自体は内装業をしていた常連客で高校後輩のTくんが、仕事絡みで手に入ったからといって持ってきたもの。
店によく来ていた大学生に「これ、元は何だったか?」と、そのころクイズのように出してみたこともあるが、正解者はいなかった。いまのテレビからだと、たしかに想像もできないからね。

以上、別にノスタルジックにひたっているわけでもないが、今月で10年だと気付いたので掲げてみた。十年一昔ではある。