たぶんそうなるだろうと、確信に近いものをもっていたので驚きはまったくない。驚かないのも実に困ったものだと思うけど。
記事には当該地区の農家のかたの談話として「放射線量の高い地域なのに作付けを認めた国、安易に安全宣言を出した県の対応に憤っている」とあるが、至極当然、その通りであるし、「(県の本調査が2箇所だけしかやらなかったので)なんで避難勧奨地点の家の田を調べないのか疑問に思った」なんてことまで一市民に指摘されてしまって、国なり県なりの関係者有識者専門家は一体全体どうするのだろうと思う。
国の基準値自体ユルユルなうえにきて、検査体制もユルユル(にどうしてもみえる)だったから、福島県の知事が自信たっぶりに「安全宣言」したことについて、以前書いたことがある。知事の立場であるなら、安全宣言するならするで、どれほどの厳格な検査体制を築いたか、どれほど緻密な検討がなされたか、検証したうえでおこなわなければならないはずだが、どうにもそうは見えず、ただ単に安全宣言の大安売りとしか見えなかったから。
で、今回の件で当の県知事はどういっているかというと、今朝の新聞を読むと「痛恨の極みで残念」とまるで人ごとのよう。いやはや、なんとも、である。
結局どういうことかというと、いくら安全だなんだと言ってても責任は誰もとらない、ということ。枝野前官房長官が「健康には影響ありません」と何度もしゃべっていたが、数年後なにか大きな影響が仮に出たとしても、「痛恨の極みで残念」と人ごとのようなコメントが出て終わり、なのだろう。自己責任なのだから、気をつけないと、ということである。
- 関連記事
-
- スタートした島倉哲郎展(長岡小嶋屋) (2011/12/01)
- 福島のコメ問題 雑感 (2011/12/01)
- 12月にはいって (2011/12/01)