アート日和 from Niigata -アトリエZen-

新潟県長岡市で発行している月刊フリーマガジン「マイスキップ」連載の同名コラムのブログ版です。主宰するアトリエの企画展情報をまじえながら…

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外山文彦作品記録集(2020年編集版)_2020年10月発行/
郵送にて販売中です
詳細↓
https://atelier-zen.jp/toyamasassi.html

アトリエZen 展覧会案内
infomation

角屋幸個展 様様-samazama-
会期:2022年1月15日(土)~1月25日(火)/20日(木)休廊
会場:maison de たびのそら屋/長岡市



長岡小嶋屋“蕎麦×アート” 蕎麦店内壁面をアートで彩ります。
CoCoLo長岡店
1月11日~3月6日:鶴水亜里沙 /ウィルス対策で営業時間の変更がなされる場合もあります。長岡小嶋屋のホームページ等最新情報を確認ください


銀座ニューメルサ店
(銀座5丁目、ニューメルサ8階)
銀座ニューメルサ店は2014年12月20日をもって閉店となりました。

蕎麦店内の壁面を使っての展示となりますので、来場時にはワンオーダーをお願いします。アートの織り成す時間と空間を、美味しいお蕎麦とともにお楽しみください。
そばがきといった蕎麦店特有の和風スイーツや、コーヒー等の喫茶メニューもあります。 CoCoLo長岡店:ティータイムのデザートセットの例。(コーヒー315円)


ラ・ボントーン(長岡の人気のパン屋さんのなかに絵を飾っています)
vol.45/4月21日~6月19日:
若狭浩吉 展示案内



小冊子「外山文彦・CANVASシリーズ」、発行しました。



■舟見倹二・作品カタログ販売中
封じられた世界から
~舟見倹二BOX ART

メールでご注文ください。
詳しくはこちら↓
http://atelierzen.blog.shinobi.jp/
Entry/212/

舟見倹二・作品資料集「版の軌跡1976-2011」(2011年11月発行)

【作家ファイル】
外山文彦 CANVASシリーズ



エスクィント閉店のお知らせ↓
http://atelierzen.blog.shinobi.jp/
Entry/172/


記録

-Canvas- 外山文彦展
2017年6月10日~7月9日/ギャラリー空華 <記事index>

現代美術展「地下光学」 index↓
http://atelierzen.blog.
fc2.com/blog-entry
-3742.html




CANVAS 外山文彦展
2016年10月1日(土)~10月9日(日)/CoZAの間(横浜市港南台) 記事index:
http://atelierzen.blog.fc2.
com/blog-entry-3679.html


弥彦・野外アート展

10th 弥彦・野外アート展2019 -ファイナル・ステージ-〓終了しました〓
記事index:
http://atelierzen.blog.fc2.
com/blog-entry-5193.html


お知らせ

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長岡小嶋屋「CoCoLo新潟店」、2015年1月新装オープンにあわせて信田俊郎水彩作品を飾りました。
http://atelierzen.blog.fc2.com
/blog-entry-2886.html




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■ 2014.1.20
アトリエZenのHPができました
https://atelier-zen.jp/


ダニエル・ビュランと朱鷺メッセの遠近法

ダニエル・ビュランと朱鷺メッセ。

石を送るメール・アート読本/編著:堀川紀夫+富井玲子

上越市在住の現代美術家・堀川紀夫氏の作品“石を送るメール・アート”が生成50年を過ぎ、その経緯を振り返っての作品集が、美術史家・富井玲子氏との協働・共著というかたちで発売になりました。
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石を送るメール・アート読本
編著:堀川紀夫+富井玲子/発売:現代企画室 /定価:2800円+税
B5変形・144頁/発行日:2022年10月31日

タイトルは「石を送るメール・アート読本」であり、なぜ“読本”と付いて出版されるのかについて、「通常の作品集のように作品を見るのみではなく、作品を契機として出現した思索や観察や意見をも読むため」の本であると、編者のひとり富井氏が冒頭記している。そこには「本書の準備は、堀川紀夫の《石を送るメール・アート》シリーズにまつわる作品集として出発した。その制作過程で作家の執筆する『覚書』が、当時の作家の考えや数々の郵送や取材に関するエピソードなどを取り込んで、詳細な自筆年譜の様相を呈するようになった」と本の成立過程が簡潔に記され、「単なるモノとしての作品に閉じることなく、《石》を通じて、また《石》から派生してくる言葉を通じて、人と人を繋げるネットワークの生成装置のような役割を果たしていることに負うところが多いのではないか、との結論に至った」と、その大きな理由を示している。


この本はアマゾンでも販売しています。
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前の記事の続きで四万温泉

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前の記事の続きで。
中之条でのイベント→奥四万湖と巡った帰路は、せっかく四万まで来たからと温泉街にもほんの少しだけ立ち寄る。“新湯”と呼ばれる地区で、4か月前に四万温泉に来た際は巳巳さんのパフォーマンス会場となった別地区のルルドだけだったから、このあたりも初訪問。
上の画像は温泉街を奥に臨む四万川と、四万温泉協会の建物の前に立てられていた幟。「観光とアート」と書かれていて目についたのだ。

下は積善館本館。(多くの部分は)現存する日本最古の湯宿建築となるようで、群馬県の重要文化財に指定されている。『千と千尋の神隠し』のモデルと言われていて、赤い橋は観光客で混雑するとも聞いていたが、紅葉シーズンからは1~2週遅れたこともあってか、あるいは時間帯的なこともあるのかこの時はまばら。写真がゆっくり撮れる。

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薄いコーラルピンクの外壁部分の下階は「元禄の湯」なる大浴場。昭和5年に建てられたとのこと。

「拝啓、うつり住みまして」展とターコイズブルーの湖面

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昨日は中之条町。この日に開幕となった「拝啓、うつり住みまして」なる展覧会に。

今年のエックス展に来場された群馬県在住の美術ファンNさんが同展の個人協賛者に名を連ねていて、エックス展時に展覧会内容等を伺い、行きたいと思っていた。今年は(中之条町に縁が深く同地に知人友人の多い)現代美術作家巳巳さんとの企画をおこなったことをきっかけに以降中之条によく訪れていて、7月から数えると3回目になる。
「拝啓、うつり住みまして」は、中之条ビエンナーレを契機に移住してきた13作家のグループ展という形態で「変化するアーティストの立ち位置/視線、その風景」とサブタイトルがつく。夏に外観等の写真をアップしていた旧廣盛酒造がメイン会場で、他に近隣徒歩圏内にある小さな空き店舗(旧綿貫電機、旧まんじゅうや、旧井上畜産)で1箇所1人ずつの展示がある。
最初にDMをいただいたときに「第3会場:旧井上畜産」とあるのを見てどんな建物だろうと思っていたのだが、こんな感じ(↓)。脇に「拝啓、うつり住みまして」と書かれた幟が立てられている。
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建物の具合からここでの畜産業はもう相当に前のことと思われたが、室内には当時を偲ぶかのように社名入りの「養豚管理プログラム」なる大きな紙。赤茶けながらも貼られたままになっていて、面白いなぁと思いながらしばし眺めていた。
展覧会の写真をそれほど撮ってないが、旧廣盛酒造のほうから2枚あげておくと
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右に写るドローイング(作品の一部)は山形敦子さん。光の具合でカメラ的に写し辛くて画像だとよく見えないが正面奥側に古川葉子さんのインスタレーション。
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奥の大きな空間は飯沢康輔さんの絵画作品。ひときわ大きな作品はゲルニカと同じサイズに描かれている。素材はダンボール。

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余談だが開幕日のちょうどお昼頃だったからか、旧廣盛酒造の敷地内、作品が並ぶ建物の裏手では出展作家数名が“けんちん汁”を作っていて、別に来場者にふるまうものではなく自らの屋外昼食用のノリと見えたけれど、Nさんから紹介されたりしている流れで一杯御馳走になった。ありがとうございます。

新潟からの同行者Kさんは美術好きであるとともにドライブがとにかく大好きでこの地も初めてだったので、展覧会のあとは観光で四万方面を巡ることにし、私自身7月の四万温泉でのイベントの際はそこまで足をのばせなかったからと一番奥の四万川ダムと奥四万湖に。湖水の色は四万ブルー(シマブルー)と呼ばれる独特のもので、綺麗だと聞いていた。
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時計回りで一方通行になっている湖面一周道路を廻り、画像は途中に設けられている展望スペースからの1枚。さすがに綺麗で、この日は少し緑がかっていてエメラルドグリーンにも近い、ターコイズブルーのような色調。季節や時間、天候等で色の変化があるらしく、鮮やかなコバルトブルーになるのは雪解け水が流れ込む春先に限るようだと後から知った。


拝啓、うつり住みまして
会期:11月19日~12月11日、会期中無休、10:00~16:00、 入場無料
会場:旧廣盛酒造ほか/ 問い合わせ:中之条町観光協会

昨夜のカメラ散策


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昨夜は「『長岡の町を明るくする会』の第2回研究会」がありお誘いに応じて出席。講師は私がマイスキップ時代に別件で取材をしたことのある駒形さんで肩書はジャパン・リスク・フォーラム理事。同フォーラムの議論をベースにしたトークを1時間強ほど繰り広げる。会場は長岡市トモシアだったから、駅から大手通りの徒歩移動を久々にカメラ散策としてみたものの、撮ってみるのはたまたま現れていたアーケード建物側柱が柱毎に“梱包”状態になっているシーン。連続する直方体である。

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3か月前のあとがき

前回の記事では越後妻有国際メールアート展での写真をあげていた。野外作品の“角材の枠”そのものも作品だとすれば前山忠さんの“新”旧作品の呼応だとかに興味がいき、傾斜する地面との関係とかも含めそこでは写真におさめていた。
前山さんの作品云々と書きながらいま頭をよぎったのは、春にこの場所(ギャラリー湯山)で開催した「外山文彦展×巳巳展」で、閉幕の直前に巳巳さんが「(2人の作品に対して)前山さんの作品が“てこの支点”のような効果を与えていた」と発言していたこと。そのことは今夏に制作した記録冊子に“あとがき”的に収録はしたものの、閉幕直前であったためかblogに記せてはなかったようだ。1,200字とblog的には少々長いけれど、だから下に転載することにした。画像は、その“あとがき”頁に掲載している前山さんの作品“三景”。こちらはblogには個々に掲載済。
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blog掲載/上:6月24日、下段左:4月27日、下段右:6月27日




あとがきにかえて   ●記録冊子「外山文彦個展2022」より
巳巳展×外山文彦展では2人のアプローチが「違うこと」を特徴に挙げ、対称的と自ら言ってきたが、実は2人には共通点も多い。最後その点に触れておきたい。
共通点の多さの指摘は、展覧会の終盤6月21日に巳巳展の感想をblogにアップ(本紙p.16)した直後、巳巳さんとのメールのやりとりの中で氏からもあり、以下のように記されていた。抜粋して転載する。

「壁に書いた文章の内容を省けば、私の作品は非常にシンプルな造形であり場を活かしています。外山的アプローチと類似しているとも言えます。私はいま歴史に関心があり、人柱がリアリティを持っていたころの、自然と自我とが分かれていなかったような感覚をテーマとしていますが、しかしその話だけでは実現できず、必要なのが造形です。
場への造形。この“場”は3次元空間のことのみではなく、歴史を伴う重層的なものであるということが大事だと思います。さらにいうと(今回の展覧会では)前山さんの作品が“てこの支点”のような効果を与えているのではないかと思っています。」 (巳巳/2022年6月21日) 

私が使った重層的という言葉はかなり吟味してセレクトした一語だったが、それがアンサーソングのように返信に引用されていて、てこの支点なる着眼は展覧会の“まとめ”的な側面があるとも受け取った。
ここで言う「前山さんの作品」というのは、長く空き家だったこの古民家が2006年の「大地の芸術祭」で再生されるときに設置されたもので、以降このスペースに常設されている。「てこの支点」という表現は独特で面白い観点だが、私はそれとは別に「触媒」という言葉が頭に浮かんでいた。支点とか触媒だとかその区別や定義は置いておくにしても、展覧会に於いて氏の作品や存在は大きかったと改めて思う。
そこで最終ページは、前山さんの作品(木のフレーム)越しにその枠で空間を切り取った展示風景を載せる。私が受付当番日の夕刻、戸締りを終えて帰る直前に暗くしての撮影で、つまりは一般来場者は接しえない光景である。その下の2枚は庭に設置された氏の屋外作品(黄色に塗られたフレーム)で、作品搬入時と作品搬出時。ロングランの展覧会は搬入時の“庭に雪”から最後は夏の風景へと変わり、その移り行くさまを作品は見続けていた。

2人に共通点が多い点については、とある美術館に勤務されているかたが来場後にSNSに投稿していて、共通点(作品化するスタイルに重なり合うところがある)のほか、近すぎない関係がよいとあり眼に留まっていた。特に今回のような企画の場合、単に「友達だから」とか「友達同士でやろうよ」的に安易に組むことは避けるべきと考えていたから、なかなか指摘されない「近すぎない」ことへの言及は気をひき、鋭いところを突いてくると思った次第。最後の一言に入れさせていただいた。

(2022年8月10日)  


● 巳巳展×外山文彦展 website  [過去記事index

越後妻有国際メールアート展での野外作品“PEACE SQUARE”

昨日13日(日)に終了したギャラリー湯山「越後妻有国際メールアート展」の写真を。
開催中にアップしようと思っていたのだが1日遅れである。行ったのが今月と遅かったこともあるが、長岡小嶋屋や笹川眼科の展示作品入替情報のアップがあってそちらは優先だよなとやってたら、ここのところの写真の多さ等々につい失念していた。
偶然なのだが、ちょうど一年前の今日はギャラリー湯山に「DM用写真の撮影」に行っていたと気付いた。その撮影は2日かけていてblogには第1日目の11月8日しか記載していなかったが、採用した画像は結局その次の“11月14日”撮影分でピッタリ一年前。早いものである。
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ギャラリー湯山内も1階2階全館使って「メール・アート」作品を展示していたが、画像は昨年の同展では登場していない(つまり今回の新しいプロジェクトとなる)野外の大型作品1点にしぼった。PEACE SQUAREと題されていて、既設の黄色の“フレーム”に呼応させるかのように正方形状に角材が組まれ、角材の上面に“世界各地から届いたハガキ”が貼られる。黄色のフレーム作品もこのプロジェクトの企画も美術作家の前山忠さんである。
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撮ろうとしたとき作品にトンボがとまった。

「メール・アート」という観点からは撮り方はちょっとずれるようだけれども、以下何点か。面白いので角度を変えたり下から覗き込むようにしたりしていろいろ撮っている。
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設置場所の地面は傾斜していて、支柱となる4本の異形棒鋼の長さを変えることで角材自体を水平にしている。

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ギャラリー1階、室内からの窓越しに。

雲をつかむ死/アガサ・クリスティ

クリスティを読んだ。クリスティは二年前くらいに「これがめっちゃお薦め」だから読めと渡された、殺人事件が起こらない「春にして君を離れ」を読んで以来。久々である。

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この「雲をつかむ死」はアガサ・クリスティの中で有名ではない。
パリからロンドンに向かう飛行機のなかで起きた殺人事件。“後部客席”の最後尾の席に一人で座っていた女性が殺されているのが飛行中に発見される。ドアで区画された後部客席は18席ありそこに(殺された女性以外に)乗客が10人。うち一人は偶然乗り合わせていた探偵エルキュール・ポワロで、他に2人の客室乗務員。乗客は歯科医、伯爵夫人、耳鼻科の医者、令嬢、考古学者等々お約束のようにさまざまで冒頭の1ページ目には誰がどの席に座っていたかを示す「プロメテウス号後部客席見取り図」。クローズド・サークルのミステリーは粗筋だけで古典推理小説傑作のムードが漂う。

なぜ久々にクリスティをと思ったか、しかもさほど知られてない作品をなぜチョイスしたかの理由ははっきりしていて、それなりに面白そうな粗筋からではまったくない。粗筋を見たのは後からのことで、端緒はプロバブリー商會のblog(ハッピーエンド急行)の書評に興味を魅かれたからである。
具体的にどの部分かというと、長くなるが抜粋引用(赤字)すると
非常に感心したのは、ポアロが乗客たちの持ち物リストを見てただちに犯人の目ぼしをつけてしまうところだ。ポアロは早くから乗客の持ち物リストに関心を示すが、警察が入手した持ち物リストを一通り見た途端に捜査の方向性は分かったと発言する。刑事は半信半疑で、「まさかこれで犯人が分かったなんて言うんじゃないでしょうね?」と問いかけるが、ポアロは「事件の性格からあるものが見つかるだろうと予想し、そして見つかりました」と言うのみだ。持ち物リストは全部記載されているので私も目を皿のようにして眺めたが、当然ながら何も分からない。
そして最後の謎解きにおいて、ポアロはそれが何だったのかを説明する。それはまったくロジカルかつリーズナブルな推理で、この推理がほとんど真犯人に直結しているのである。この部分を読んで、あの論理的推理の大傑作『Xの悲劇』を思い出した。


この「『Xの悲劇』を思い出した」という所がとにかくミソである。「Xの悲劇」を読んだことのあるひとならこの文脈からすぐ「あのことか」とピンとくるだろうが、至極シンプルな事実ひとつから明解かつ論理的に事件を解き(たいていの)読者をあっと驚かせた、一番最初に起きた電車内殺人事件のことである。中学生の時に読んだその衝撃を忘れてなく、ならばぜひ読みたいとなった次第だ。

さて「雲をつかむ死」においては謎が2つ呈示される。
ひとつは上記の「ポアロは乗客それぞれの持ち物リストの何に着目し」犯人を導いたのか、という点。もうひとつは、衆人環境にある客室内で犯人はどのように、誰にも見られることなく殺人をおこなえたのかという点。犯行手口である。
解決編を読み、前者の持ち物リストの謎についてはなるほどである。実に鮮やか。 一方、後者の「犯行の不可能的な興味」については、こういう類いのトリックの存在も何かで聞いたことはあるけどもここではけっこう運に頼っちゃうよなというやり方で現実的ではなく、簡潔に言えばつまらない。だからハウダニット(どのように犯行に及んだのか?)への興味ばかりが強いと肩透かしをくらいやすく、この作品が巷間あまり評価が高くないのはそのあたりにもありそうだ。でもわたし的には持ち物リストからの推理の鮮やかさに全体的なテンポのよさもあいまって読後感は悪くなく、面白く読めたといえる。
先のプロバブリー商會氏は「本書の謎解き部分の美点は、前述した持ち物リストからの推理に尽きる。全般に手堅い佳作という印象で、一通りクリスティーの有名どころを読み終えた人がその次ぐらいに読む作品じゃないか」と締めている。 うまく書かれるものと思う。

雲をつかむ死 (クリスティー文庫)/アガサ・クリスティー
Xの悲劇【新訳版】 (創元推理文庫) /エラリー・クイーン , 翻訳:中村有希

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プロフィール

長岡市在住,アトリエZen主宰。
美術作家。同アトリエをベースにアートイベントの企画・コーディネートにたずさわっています。また、長岡で発行している地域情報誌「マイスキップ」の編集にも関わっています。
【アトリエZenの業務内容】

■連絡はこちら↓
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atelierzen99☆yahoo.co.jp
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