地域情報紙「マイスキップ」で連載している(紙媒体版コラムの)
アート日和、7月号分を転載します。
1か月前のまだ編集制作・校正段階のときに「
昔の長岡の画廊を調べていると(冒頭に)言いつつ、調べる過程で知人画家のアルバムから見つけた写真に興味をそそられた(そちらのほうをコラムにした)」なんて書いていましたが、タネを明かせば、約10年前に解体された旧丸専デパートの外観写真のこと。
外観といっても狙いは単なるファサードではなく、昭和50年代にSさんが外壁に掲げられた「美術展案内の垂れ幕」を撮っていたもの。毎年のように丸専で開催したグループ展の当事者として連年記録撮影されていたのだが、しかしそれが、見る側の興味や視点が変わることでまた違うもの(この場合は増改築の繰り返された建物の歴史)が見えてきたという話。視点の変換というのは斯様に面白いですね。
ところで昔の展覧会案内物には年号が書いてないものがよくあり、垂れ幕や印刷物が●月■日という会期だけだとそれが何年だったのか後からわからない。紙面に掲載した画像では真ん中がそのタイプで、アルバムに貼られた順序の前後関係から「昭和55年か56年」と最初推測をたてたら、本文に出てくる木村さんからそれならおそらく昭和55年だろうとあった。写り込んだ他の垂れ幕が根拠で、なるほど“
輝け!ナツコSUN”なるキャッチコピーは資生堂のヒットCMであったなと時代考証のよう。御婚礼家具大展示中とか今だとお目にかかれないようなフレーズもあって、時代の風俗といった見方も面白そうだ。
先に続けてMy-Skip7月号の話題をもうひとつ。“
記録された'64…”なる企画特集面は佐藤秀治さんが執筆。蒐集品から見た'64東京オリンピックの論考です。
(2020.07.01 am00:00)


長岡市呉服町maison de たびのそら屋にて、アトリエZen企画
「どうぶつアート展」「野坂衣織展」開催中。7月5日(日)まで。ただし明日の7月1日(水)は休廊です。
さて地域情報紙「マイスキップ」の7月号が発行になっていますが、今回号ではmaison de たびのそら屋の久保田さんから「
柿川のほとり、ハゼノキの下で」と題した一文を寄稿してもらっています。当該号はギャラリーにも置いてありますので、どうぶつアート展にお越しの際はどうぞお持ちください。
ちなみに書けば、その「柿川のほとり、ハゼノキの下で」の標題のすぐ上、写真が3枚載っているところは私の連載しているコラム欄。2週間前に
昔の長岡の画廊を調べているなんて言いいながらそれとはちょっと違う内容を書いたと予告めいたことを記していたのですが、そちらのほうの詳しくはまた後日。
長岡地域情報紙「My-Skip」6月号から。
連載のコラム「アート日和」欄。
今月は、maison de たびのそら屋で24日からおこなう私の企画について。
入稿時の余談で先のblogにもあったように、換気を施して開催するとか云々のことを中段10行に渡って書き連ねています。文中には詳細は「下欄のイベントガイド欄を」とありますが、ここでは下のリンクで参照ください。

2020年 6月24日
(水)~7月5日
(日)/休廊:7月1日
(水)/maison de たびのそら屋
● どうぶつアート展 https://atelierzen.blog.fc2.com/blog-entry-5506.html
● 同時開催(ギャラリー併設の喫茶室内)/
野坂衣織展「自然回帰線」
https://atelierzen.blog.fc2.com/blog-entry-5505.html
アート日和 vol.80 (地域情報紙「マイスキップ」2020年6月号掲載)
▼
どうぶつアート展
(画像をクリックすると大きくなります)
長岡地域情報紙「My-Skip」4月号から。
連載しているコラムでは
先月号に続いて旧長岡現代美術館絡み。blogにも
先般記している「五・十の市」との最後の光景を載せた。下に転載する。
さて文中には「(特徴的な)外壁レリーフはすでに取り外されていることだろう」と記しているけれど、紙面発行の先週段階で未着手である。「だろう」という推定表現だからおかしくはないとも言えるが、ちょっとフライングっぽさはある。3月に取り外すと聞いていたから紙面発行の頃にはもう工事がなされていると(執筆時は)思っていた。「…取り外されているかもしれない」くらいにしておこうかとちょっと迷ってはいたのだけれど。
アート日和 vol.78 (地域情報紙「マイスキップ」2020年4月号掲載)
▼
今日の旧長岡現代美術館
(画像をクリックすると大きくなります)
地域情報紙「My-Skip」4月号が刷り上がり、配布が始まっています。まず7面のイベントガイド欄を紹介しておくと、
ラ・ボントーンに作品をいま飾っているヘロシナキャメラさんの案内のほか、デイジーでの販売会、および今日から「maison de たびのそら屋」でスタートするizumi展を掲載しています。
「2020 spring exhibition」と謳われたizumi展はその名の通り画廊春の企画展で、5人展の形態。
アトリエZenの企画に参加された作家も3名ほど。
“文学と美術のライブラリー”游文舎から「22日からの“たかはし藤水植物インスタレーション展”は新型コロナウイルス感染症の影響により延期する」と連絡があった。つい先日のこと。
美術展は、例えばフェルメールとか
圧倒的人口密度の春画展のような行列をつくるものは感染リスク高すぎの論外だけれど、ギャラリーでの一般的な美術展は感染リスクは低いとされるから最初聞いてちょっと意外だった。でも図書室併設などの施設形態からしたら延期もまぁわからなくもない。
My-Skip3月号のEVENT GUIDEの欄には下記のように今回4つ記載しているが、これで外山文彦展以外の3つが記載会期での中止あるいは休止になったことになる。4分の3。休止中になっているのは、
3月16日(月)まで臨時休館とアナウンスされる新潟県立近代美術館「1964年東京-新潟」展だけど、でも17日から再開するか難しくはみえる。近くから行くならともかく遠方から目的のイベントがあるときは、いまはいちいち確認が必要のようだ。
唯一開催中は
長岡小嶋屋CoCoLo長岡店「外山文彦展」。
CoCoLo長岡のサイトにはいちおう「状況により営業時間の変更や休館となる可能性がございます」とはある。休館までにはなってないけれど、15日迄と期間をきって
営業時間を1時間程度短縮している店舗は何軒かあるようだ。
地域情報紙My-Skipの3月号が発行されています。
先月の編集時にそういえば
「載せる」と予告的に記してもいたのですが、今号の連載コラムでは
旧長岡現代美術館と雪との風景を掲載しています。雪は降ってないから先月号同様に画像は数年前のもので、今回は2013年からの4枚(↓)。
アート日和vol.77 雪の現代美術館
先月号では
2年前の大雪の写真を特集ページに載せた。執筆時にこれほどの暖冬になるとは勿論わからなかったけれど、街に雪が無いなかの大雪特集は「反転」が効いて逆によかったよう。本稿を書いている1月末も雪は周辺に皆無だが、今号もまた雪にし、今春とうとう解体になる
旧長岡現代美術館との光景を載せてみる。
現時点は建物にそのまま遺る斎藤義重のパブリックアート。その外壁レリーフや前庭と「雪との関係」とを視たくて以前の冬はよく写真を撮りに行っていて、いずれも2013年の撮影である。
斎藤義重作品は建物除却後も移設されることになってはいる。だが、移設後の意味は確実に一変するし、空間を意識したオリジナルの状態というならもう最期だろう。県外から美術関係の友人が来ると決まって案内したものが駅前で3つあって、この斎藤義重と、大光銀行本店の旧建物外壁にかつてあった多田美波のパブリックアートは共に驚嘆されたもの。「日本有数の作家のこの規模の作品がなぜ、長岡にあるのか?」と当然尋ねてくるから、日本初の現代美術館といった歴史の話にとつながるわけだ。
さてその3つの最後のひとつはというと、意味は異なるが寿屋旅館の建物。除却され、こちらも街の風景からなくなっている。
(月刊マイスキップ 2020年3月号)

暖冬で雪が無い。
そんななか地域情報紙「マイスキップ」2月号の企画特集面は、
1月号の「雪アート」特集に引き続きテーマを「雪」とした。先月号と連続して私の担当。
街に雪は無いなか「
大雪長岡の街を巡る」というタイトルで、2年前の大雪時の写真で構成した。原稿自体は1か月以上も前に書いていたもので、その後(雪国にはよくあるパターンで)一気に降り出すかもしれないしそれとも暖冬のままか、執筆時には当然わからないと、そのあたりのことと特集趣旨とを冒頭で触れている。掲載画像はちょうど20枚。
サブタイトルは「私的カメラ散策日記02」。前回の「01」は2年も前で、だから別段シリーズという気も最初なかったが数字を書き入れた。その01、
2018年4月号掲載のテーマは「街のタバコ屋を巡る」だった。
My-Skip新春号のイベントインフォーメーション欄を以下転載。
デイジーでの焼き物展、
和島トゥー・ル・モンドで開催中の三上喜貴賀状版画作品展のほかギャラリー主宰者から短文の寄稿をいただき「矢尾板克則展 -usefulとuseless-」の案内を右側に入れています。
その矢尾板克則展は「maison de たびのそら屋」が会場で本日のスタート。
先月のエックス展と同様、「太陽の間」と「月の間」の両展示室・全館を使った展示です。また(記事には入ってませんが)喫茶室のほうは、
高木秀俊さんが昨年制作し長岡小嶋屋“蕎麦×アート”企画で展示した絵画「架空の果実」シリーズが数点飾られ、矢尾板さんの陶作品とコラボレートされます。(喫茶室の高木作品:アトリエZen協力)

(↑ クリックすると大きくなります)
地域情報紙「月刊マイスキップ」新春号。
企画特集ページは私が担当しており、「雪の魅力、アートの視点」と題し現代美術家・前山忠さんにインタビューした内容を掲載しています。

まえがき的に記した冒頭の一文を以下転載しておきます。
長岡現代美術館(1964~1979年)の誕生を契機に新潟大学芸能科を当時卒業したばかりの若者を中心に結成した「新潟現代美術家集団GUN(ガン)」を、長岡発の現代美術の動向として何回か本紙に取り上げた(※1)。昨年はニューヨークでの企画展で紹介される(※2)など国際的評価も進むそのGUNが、「雪のイメージを変えるイベント」として信濃川河川敷の雪原に農薬噴霧器で絵具(顔料)を撒いたのは1970年。GUNの代名詞的存在ともいえるそのイベントから50年、半世紀が経つ。
雪は市民生活にとって必ずしもいいイメージではない。そこで「雪のイメージを変える」と謳われてから50年を機に、雪を多角的に捉える特集をと考えた。今号ではGUN設立の発起人であり、「雪のイメージを変えるイベント」ほかGUNの活動を牽引してきた現代美術家・前山忠さんをゲストに招いた。氏はここ十年来、「大地の芸術祭」にて雪アートに取り組んでおり、雪とアート、雪の捉え方の変遷についてお話を伺った。
本特集の企画提案の発想には、上記まえがき文にも記しているが、1970年の新潟現代美術家集団GUN「雪のイメージを変えるイベント」から今年で半世紀ということがある。 半世紀として何かとりあげられるとするなら、その第1号になっただろうことを付記しておこうと思う。
«
| ホーム |
»