アート日和 from Niigata -アトリエZen-

新潟県長岡市で発行している月刊フリーマガジン「マイスキップ」連載の同名コラムのブログ版です。主宰するアトリエの企画展情報をまじえながら…

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外山文彦作品記録集(2020年編集版)_2020年10月発行/
郵送にて販売中です
詳細↓
https://atelier-zen.jp/toyamasassi.html

アトリエZen 展覧会案内
infomation




長岡小嶋屋“蕎麦×アート” 蕎麦店内壁面をアートで彩ります。
CoCoLo長岡店
~2024年1月8日まで:舟見里留

銀座ニューメルサ店
(銀座5丁目、ニューメルサ8階)
銀座ニューメルサ店は2014年12月20日をもって閉店となりました。

蕎麦店内の壁面を使っての展示となりますので、来場時にはワンオーダーをお願いします。アートの織り成す時間と空間を、美味しいお蕎麦とともにお楽しみください。
そばがきといった蕎麦店特有の和風スイーツや、コーヒー等の喫茶メニューもあります。 CoCoLo長岡店:ティータイムのデザートセットの例。(コーヒー315円)


ラ・ボントーン(長岡の人気のパン屋さんのなかに絵を飾っています)
vol.53/~2023年12月17日まで:中川采花 展示案内



小冊子「外山文彦・CANVASシリーズ」、発行しました。



■舟見倹二・作品カタログ販売中
封じられた世界から
~舟見倹二BOX ART

メールでご注文ください。
詳しくはこちら↓
http://atelierzen.blog.shinobi.jp/
Entry/212/

舟見倹二・作品資料集「版の軌跡1976-2011」(2011年11月発行)

【作家ファイル】
外山文彦 CANVASシリーズ



エスクィント閉店のお知らせ↓
http://atelierzen.blog.shinobi.jp/
Entry/172/


記録

-Canvas- 外山文彦展
2017年6月10日~7月9日/ギャラリー空華 <記事index>

現代美術展「地下光学」 index↓
http://atelierzen.blog.
fc2.com/blog-entry
-3742.html




CANVAS 外山文彦展
2016年10月1日(土)~10月9日(日)/CoZAの間(横浜市港南台) 記事index:
http://atelierzen.blog.fc2.
com/blog-entry-3679.html


弥彦・野外アート展

10th 弥彦・野外アート展2019 -ファイナル・ステージ-〓終了しました〓
記事index:
http://atelierzen.blog.fc2.
com/blog-entry-5193.html


お知らせ

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長岡小嶋屋「CoCoLo新潟店」、2015年1月新装オープンにあわせて信田俊郎水彩作品を飾りました。
http://atelierzen.blog.fc2.com
/blog-entry-2886.html




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■ 2014.1.20
アトリエZenのHPができました
https://atelier-zen.jp/


柴山明子展と中村淳子油彩画展



昨日の日曜日は上京しておりました。目的にしていた一つは大森で開催中の柴山明子展で、展示風景の写真を撮るのは憚られたから画像は会場の「Gallery MIRAI blanc」入口を外から。会場風景はギャラリーのインスタにあがっているので興味あるかたはそちらを。先月の高崎でたくさんの作品と接してましたが、ここではまた新しい展開を感じさせる作品もあって、長々と愉しんでました。

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ギャラリーの向かい側に画材店があるんだと柴山さんから聞かされてはいましたが、袖看板に「ピカソの時間」だとか「こだわりの画材店」とあるのを見て、買い求めたい画材は特に思い浮かばなかったけれどこちらも寄ることに。
店に入ってから知ったのですが店内一角がミニギャラリーになっていて、今日20日からの「中村淳子油彩画展」の展示作業を作家本人がされていて、ちょうど終わったところだからと観ることができました。予期せずも同展来場者第一号にとなったわけです。

展示数は約10点ほど。油彩画展とあるようにほとんど油彩作品ですが1点だけコラージュ。油彩画展と銘打つのにコラージュが、それも添え物ではなくメインのような位置づけで飾られていたのが目にとまりました。
このコラージュ作品は、2015年に亡くなった画家・金子國義が使っていた(作家が遺品として譲り受けた)アイボリー色の額縁に入れられています。 塗装を繰り返して作られた、中村さん自身が言う「まさに“金子國義”という額」に収めることを前提に制作されたコラージュで、展示全体として金子國義氏へのオマージュという意味が大きくあるようです。
A4-1枚に細かい文字で記された解説書(作者コメント)をいただき、帰りの新幹線車中で読んだところ「尊敬してやまないあの天才画家に少しでも近づきたいと願っての油彩画展」だと記されていました。またあわせて「あえて学生の頃には描いていた油彩画へ挑む挑戦です」ともあり、つまり今展は油彩画制作そのものにも特別な意味を込めての発表で、展名に入れ込んだ油彩画展の4文字につながってきます。

中村淳子油彩画展
会期:11月20日(月)~11月26日(日)、火曜定休/ 大森アートポジション ギャラリー

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さて、ギャラリーは大森駅東口から徒歩5分ほど。その道中にある「ルアン」というレトロな喫茶店はテレビドラマのロケにもよく使われる有名店らしい。そんな話を聞いていたから帰り道にその赤い看板に向けてシャッターをきったのだけれど、帰り道はやっぱり緊張感が完全抜け切るようで、ピントもあってないしもうブレブレ。

先週の上京の記事 index

先週の上京に関しては1週間も経つ昨日になっても記していたが、ようやく一区切りとしてindexを。画像は渋谷駅前・宮益坂の下。ビルを撮ろうとしたら突然飛行機があらわれた。

記事index
2023-06-25 マティスからモリスへ (上野・東京都美術館→渋谷・ウィリアムモリス)
2023-06-27 前川國男の“展望台”と都美セレクショングループ展
2023-06-30 マティスに関し
2023-06-30 ソール・ライター生誕100年記念展の広告看板


ウィリアムモリス「195人の作家から届いた、手がみ展」に関し
2023-04-24 絵手紙作品の依頼があったこと
2023-05-06 作品をポスト投函(封筒の外観)
2023-06-01 展覧会案内DM
2023-06-14 お手洗い借りたりするとより楽しめる(出展作家のおひとりのインスタから)
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前川國男の“展望台”と都美セレクショングループ展

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先日の都美術館では地下の(エントランスゾーンはそもそも地階だからより地下となる)嘗て彫塑室と言われてたギャラリーで、「都美セレクショングループ展」なる企画がおこなわれていた。都美セレクション…とは新しい発想によるアートの作り手の支援を目的としたもので、そうしたグループ展を公募し同美術館が審査、3グループをセレクトしておこなう企画。2021年に選ばれた「体感A4展」には昨年アトリエZenも深く関わっておこなったギャラリー湯山企画に参加してもらった巳巳さん(東京都)が出展してたなと頭に浮かべながら、マティスのあとはそちらも寄ることにした。
そのときの巳巳さんの作品は、同館を設計した建築家前川國男へのオマージュといえるもので、このギャラリーの(かつての大彫塑室の)大空間吹き抜け部分になぜか設けられている“1人用の展望台”に焦点をあわせたもの。その作品は昨年のギャラリー湯山展のDMに掲載していて、同展websiteにその経緯と作品制作時の画像を載せている。また「展望台」という呼称は(施設上この部分に正式な名称が付けられてないことから)巳巳さんが仮に付けたものである。
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だから都美セレクショングループ展開催を知って喜んで立ち寄ったのは、改めてその展望台も見たいなと思ったこともある。係員のかたに写真撮影OKかと確認したうえで写真におさめてきた。

都美セレクショングループ展ではないが私もこの地下の贅沢な空間で、インスタレーションを2002年と2004年の2度ほどおこなっている。なのでここに展望台らしき“出っ張り”があることは前から知っていて、昨年巳巳さんから「DMにこれを使いたい」と画像が送られてきた際も「ああ、あれね」と違和感なく受け取っていた。
でもよくある話ではあるけれどこの「知っていた」というのは曲者で、よくよく見ると建築的な構造が特殊で要は「知ってた」つもりだったと気付く。

鉄筋コンクリート造でこうした“出っ張り”を作る際はそのままRCでcantilever(=片持ち)とするのが一番簡単で定石と思われるが、敢えて異種素材を加えた支持構造にし、手摺も壁面とつなげずにスリットを設けたかたちにしている。巳巳さんは先の作品での論考で「『展望台』は前川國男の近代建築に対する問題意識の核心が現れている」と書いていて、なるほどたしかにこのわずか1個だけの小さなところに、構造からも建築家の意識が見えるよう。しばし堪能していたというわけだ。
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都美セレクショングループ展2023/7月2日(日)まで
ギャラリーA:リアリティのあわい/ ギャラリーB:海のない波/ ギャラリーC:絵の辻

群馬に出張

額の制作依頼とその相談を受けたことから昨日は出張。高崎まで。
また昨年「押入れ百貨展」を企画したDamaDamTal(ダマダムタル)が高崎のビエント・アーツ・ギャラリーで展覧会を開催中で、そちらも合わせて廻れると楽しみにしていた。他、たぶん時間的にはもうひとつ大きな展覧会も行けるかもとこの日から群馬県立近代美術館で始まった「アートのための場所つくり~1970年代から90年代の群馬におけるアートスペース」も行く道順を頭に入れていたけれど、額の打ち合わせは長引き、更にダマダムタルの展覧会もけっこうな長時間に渡って作品に接したため、時間が押して割愛。3月にはまた群馬に来るだろうからとそちらに回すことにした。
帰路は立地がちょうど通り道の国道17号線沿いだということで、ノイエス朝日という前橋市のギャラリー、同ギャラリー企画の「可視2023」と題された12人展にも立ち寄っている。


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この群馬県立近代美術館のチラシには、「群馬県内にはこれまで様々な“アートの場”がつくられてきた」とあり煥乎堂ギャラリィなど5つが挙げられているが、そのなかのひとつ渋川市の「コンセプトスペース」は現在も活動中。同スペースからは「行方不明“の”日本人」という展覧会DMをいただいていて、帰りに寄れそうだと最初思って計画してたのだが、よくよく見たら前日迄の観覧要予約制。(今回は雪予報も出ていたし)新潟県内や山間部の降雪状況によってはスケジュールを当日に変える可能性もあり、不確定要因の大きさに予約を断念していた。

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李禹煥展とコラボレーション写真

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10日ほど前ようやくのように李禹煥展に行っている
同展は、屋外展示スペース(&休憩コーナー)を折り返し地点のようにして前半を主に立体、後半を主に平面で構成されていて、屋外展示からの後半ゾーンは写真撮影可となっている。撮影可となるとスマホ片手にひたすら撮りまくるひとも多いけれど、私はあんまり撮らずに数枚だけでその1枚が上。
屏風状に置かれた大きなキャンバスに点をうつように、一点だけグレー系のグラデーションで塗られている「対話」という作品(の一角)で、その“点”を 近くに寄ってよく見ようとしたら背後上部スポットライトからの自分の影が入り込んできたというシーン。偶然に現れたそのさまを面白く思ってここは密かな“コラボレーション”を試みようと瞬時に判断、撮ってみたものとなる。スポットライトの具合は思いがけず影のほうも、ちょっとグラデーションがかかったような感じでコラボレーションを意識したかのようだ。
この美術館でかつて開催されたジャコメッティ展でもそういえば、撮影可と言われた場所では誰も撮らないような「足元と影」を撮っていたなと思い出す。別に天邪鬼でもないけれどそうしたシャッターチャンスを狙うのは癖のようか。 ちなみにこの「対話」という作品は、美術手帖のサイトでなされているレポートに作品画像が掲載されていて、サイト上で14枚目に全体像の画像がある。どんな作品なのかを知りたいかたはそちらを参照のほど。


さてその美術手帖のレポートには「展示構成も李が自ら考案」とあり、展覧会カタログの主催者挨拶ではなぜか触れられていなかったその点に、 なるほどなと思った。例えば順路最後は“一点”のウォールペインティングで締めるかたちだったが同時にその布石も構成でうたれていて、それは作家自身でなければ出来ないこと。つまるところ李禹煥ワールドを堪能したというわけだ。

そう書いていたら、横浜美術館で嘗て開催された「斎藤義重による斎藤義重展」が頭に浮かんできた。「作家自身が展示構成する」ことは同じようだが、こちらはタイトルからそれを明確に示している。開催は1993年、作家88歳のとき。李氏の年齢と近いと気付いた。
もう30年も前になる同展カタログはだいぶ赤茶けていて、それを久しぶりに取り出してきた。カタログとしたらまず制作期間が取れないから相当に異例なことになるが、その中には「プロセス」と称し、88歳の作家本人が指示を出している展示作業の光景が20ページに渡り収録されている。そんなところを改めて見直した。30年経ち異例さは貴重さにつながるよう。
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三色の分割

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先月のストック写真から。中之条に行ったときのもの。
国道17号線を走行中、上空に突然赤い橋が現れたという図。「さんさんばし」というらしい。雲の白と空の青が橋の赤で分割される。


中之条の記事を思いのほか多く書いていたのでindexを。
2022.07.25 押入れ百貨展
2022.07.27 散策中の光景
2022.07.31 しかばね百貨店への追記
2022.08.01 ルルド“屋上”での「音響詩/巳巳」、あるいは屋上ではない屋上について
2022.08.03 ギャラリーと美術館巡り散歩記憶の部分 (押し入れ百貨展の会場写真1枚)
2022.08.04 巳巳による音響詩 Sound Poetry Performed by MiMi(ユーチューブへのリンク)

ルルド“屋上”での「音響詩/巳巳」、あるいは屋上ではない屋上について

ギャラリー湯山で今年ロングラン開催していた「巳巳展×外山文彦展」(アトリエZen企画協力)の作家・巳巳さんの出演があると群馬県四万温泉でのイベントの告知を先日していたが、昨日はそちらまで。
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その「音響詩/巳巳」なるパフォーマンス。案内リーフレットには会場は「ゆずりは/ルルド屋上」とあり最初いま一つ意味がのみこめなかったが、ゆずりはというのはどうやら地区名みたいで、四万温泉の中の「ゆずりは」ゾーンに建つ「ルルド」(という施設の)屋上だと後から理解した。
ルルドの正式名称はスパゲストハウス ルルド(SPA GUEST HOUSE LULUD)となるようで、あぁ温泉入浴施設の屋上を使うのね程度の認識で、建築や施設の予備知識を何ら持たずに向かった。で、先に書いてしまえば、「屋上」というのは感覚的にはまぁわかりやすいなとは思ったけれど、建築の用語からすれば異なるもの。上の画像は開演40分前くらいのリハーサル的思考中(公演に向けて集中の最中)のものだが、屋根もしっかり付いているしどうみても屋上ではない。

このルルドは、倒産した温泉旅館をリノベーションしたもので、クラウドファンディングでの資金調達もしながら2020年末にオープンした新しい施設だという。なるほどスタイリッシュにまとめられているが、そこで気付いてわかったのは元々が鉄筋コンクリート造5階建ての旅館だったのを改装し新たに運営する際には4階建ての施設にしたのだということ。
5階部分は仕上げ材も取っ払い(新しい施設でこの階は使わないからエレベーターによる導線も無くし)改装もせずにそのまま放置に見える。そうした、外からは見えることのない廃墟のようなスペースを、作家の飯沢康輔氏の発想が大きいのかもしれないが「温泉郷クラフトシアター」での絵画展会場(飯沢康輔展)&パフォーマンス会場にしたというわけだ。
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ルルドは表向き4階建てだから、エレベーターは4階で降りるが、降りるとその目前に(ふだんは開けられることのおそらく無い)扉が開けられていて、その先の階段にと誘われる。
気分は、まさに屋上に上がる感覚である。
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弥彦・野外アート展でも初期のころに温泉旅館内に作品を展示する企画をたてたことがあったし、武蔵野美大の学生が岩室温泉の各旅館に作品を展示するアートイベントをしたことがあったが、そういうときの来場者の面白さは「(高級旅館など)ふだん入れないところにも、アート鑑賞を旗印に入れる」ことがあるけれど、今回のルルドの場合は、宿泊代を払った人であっても入れないところに入れちゃうという、さらなるプラス要素が加わっているといえる。

行く前は、先日まで一緒に展覧会をやっていたからと「行ってきました」程度に画像を簡単に載せようと思っていたが、一週前の旧廣盛酒造と同じで建築の特徴がありすぎて、そんなかんなでまた思いがけず長文blogになってしまった。
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ついでだからもう一つだけ書くことにすると、屋上空間(=カウントされない5階の空間)でわたし的にツボだったのは、コンクリート躯体に「通り芯」だとかの嘗て施工時のメモが現わしになっている(↑)こともあったけれど、一番は下の図。空中に浮いた(かのように見える)消火栓ボックスである。
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コンクリート壁から5~60㎝ほど前面に出ていて、6本の鉄の棒で壁と床から支えが取られているが棒は細いものだから、意味なく飛び出て浮いているように見える。
建築図面に慣れていれば容易に想像つくが、この場合内部の壁面ボードは柱面に合わせて設けられるから、消火栓ボックスはその(設けられるはずだった)位置で自立している。壁面の化粧石膏ボードがあれば見た目に何の変哲も無いのだけれどそれは壊されて再生もされていないから、浮いた消火栓ボックスになったというわけだ。
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巳巳さん公演中


飯沢康輔さんの絵画は大きなダンボールに描かれ、この空間に見事にマッチしていた。

ピントはプレミアムモルツ

昨日10月1日は2階建て新幹線 E4系「Max」の定期運行ラストランの日で、ここのところずっと、テレビや新聞、SNS等でその画像がよく流れてきた。中には、デッキの狭い空間で“やや螺旋状に上り下りする階段部分”といったマニアックなところを狙った画像もあって、ラストランには乗れないけれど懐かしく愉しんでいた。 1週間前には数年前の東京出張時に車輛外観トキのマークをふつうに撮ったはずが(あまりにふつうすぎたようで)見つからないと画像掲載を割愛していたが、そこで私もいささかマニアックかなというものを載せることにした。
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その画像は1階席からのもので、そのとき特に意図があったわけでも何でもなく、出張帰りに東京駅で買い求めたプレミアムモルツビールを飲みながら何気なくシャッターをきったらちょうどホームに入線した。おそらくは上野駅で、そんな撮り方だからピントはプレミアムモルツである。

見てよくわかるように、特徴的なのは1階席の窓の下端ラインがホームの天端と面一になること。だからプラットホームを基準にすると1階ではなく半地下で、半分埋もれながら地を這うような独特の感覚があった。仕事上の利用がほとんどだし私は2階席からの車窓のよさよりも、断然空いていること、物理的に揺れが少なくなることから1階を選ぶことが多かった。それは少数派なんだろうと思っていたが、テレビでもあなたは1階派それとも2階?なんてやってたり、女性コメンテーターが同じような理由をつけて「私は絶対1階」とまるで自慢するかのように断言していたから、この“感覚”が好きなひとは意外といたのかもしれない。

横浜の風景/颯爽とバスが角を曲がった


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3つのcolor-大橋絵里奈・さかいともみ・品田朋香-
一昨日に展示作業完了。25日開幕です。
● 展示案内:https://atelierzen.blog.fc2.com/blog-entry-6038.html

昨年この企画を立てたときには、展示作業のときは一泊二日にするか、あるいは前泊後泊と入れて二泊三日にするかという考えがあった。作業自体は2時間程度だから、他は横浜を基点にして近隣の画廊や展覧会も廻ろうという想定である。でも来週は立川晴一展で企画ものが続くしコロナ禍の状況を鑑み、そうした計画はすっぱり取りやめるに至った。新幹線で行けば早いが感染リスクがほぼゼロの自家用車移動にし、展示の作業のみで基本直行直帰である。
高速道路も人の集まるサービスエリアに近寄ることは一切せず、コンビニにも寄らないぞと決めていたから、車中の飲み物等の類はすべて事前に用意済み。助手席にはマイ消毒液を鎮座させた。N95マスクとはさすがにいかないけれど、マスクはこれまで一年以上使ってきた自身の感覚で、一番フィットし空気の漏れ具合から安全性が一段高いと思えている国産の某銘柄にした。感染対策を書き出せばキリがなくなるが、要はこの機会だからと「徹底すること」にしたわけだ。予測はし辛いがもしかしたらいまだけのことかもしれぬからと、逆にそんな徹底にせめて面白みを感じられればなんて、ちょっと思いながらしていた。

だから横浜に行っても、いつもだと街や建物の写真をよく撮るところ、車窓からの上の2枚くらいしかない。 作業終わってからの、帰路の横浜の本町あたり。颯爽とバスが角を曲がった。

行楽日和に/吉村浩美展と古橋香展と宮﨑優花展

行楽日和だった昨日の日曜日は群馬県に。高崎市と前橋市。大和由佳展とやなぎみわ展を観に行って以来だから群馬は半年ぶり。

一昨年群馬県で初めて展覧会企画をした際に来場されたギャラリストのかたが、前橋市にある明治17年建築の木造建築「臨江閣」を使った現代アートプロジェクトを開催していて、お目当てはそちらと、高崎・ギャラリー空華の吉村浩美展。あいだにビエントアーツギャラリーの古橋香「泥濘の島 - Islands in the Mud」展を挟んだ。アーツ前橋も動線上にあるけれど、ゆっくり廻っていたら時間切れでこちらは割愛。
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画像は臨江閣(の別館になるのかな?)で、アートプロジェクトはこの建物内ではなく"離れ"の茶室が会場。「RINKOU-KAKU”茶室”プロジェクト2019」と題され、3作家が「茶室空間で」1人1日ずつの短時間個展を連続させるというもの。昨日はその最終日で、展示作家は宮﨑優花さん。

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臨江閣の日本庭園の背景には近隣の、ヤマダ電機の名を冠したドーム施設(ヤマダグリーンドーム前橋)の屋根がおさまっていた。大きな公園が隣接していて家族連れ等で賑わう。

大和由佳展とやなぎみわ展

アトリエZenで企画した現代美術展「地下光学」(2016年)の出展作家のひとりである大和由佳さんが高崎で個展をしているからと、昨日は群馬まで。近隣のアーツ前橋で開催中の「やなぎみわ展-神話機械」と合わせて。

群馬はここ数年何かと縁が出来ているが、訪問は信田俊郎さんの個展(&県立近代美術館のウィリアムモリス展)を昨年見にきて以来の約1年ぶり。
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大和 由佳 「インク・ケチャップ・漂白剤」
YUKA YAMATO EXHIBITION

会期:5月10日(金)‐6月10日(月)12:00-18:00(※火曜・水曜・木曜定休)
会場:ビエント アーツ ギャラリー 【群馬県高崎市】



下の画像はアーツ前橋。内と外から。この後あわよくば群馬県立近代美術館の常設展にもと思ってはいたけれど、この日はここまで。上州の国道17号を少しドライブして帰る。
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プロフィール

長岡市在住,アトリエZen主宰。
美術作家。同アトリエをベースにアートイベントの企画・コーディネートにたずさわっています。また、長岡で発行している地域情報誌「マイスキップ」の編集にも関わっています。
【アトリエZenの業務内容】

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