年末回顧として。今年は久々に新潟日報紙へ寄稿をしている。信田俊郎展とエックス展の2件。
いずれも出来上がった記事をみれば淡々と書いているふうなのだけれど、執筆は難航し予想より時間がかかった。でも、それぞれの活動を振り返り、執筆することで考えられたところもあるし、いい機会を与えられたものと思う。
4月19日付新潟日報朝刊 文化欄 信田俊郎展「光の場所」
https://atelierzen.blog.fc2.com/blog-entry-4952.html
12月11日付新潟日報朝刊 文化欄 エックス展Xに寄せて
https://atelierzen.blog.fc2.com/blog-entry-5289.html
2019年回顧の02として。
今年のアトリエZen企画展を。簡潔にするという宣言通り今年はindexへのリンクのみとした。
(弥彦・野外アート展は別途記しましたが、アトリエ主宰者が企画者として深く関わった展覧会を含みます。)
版画作家・4人の手法/4月20日~5月12日、ギャラリーみつけ展示室1
出展:小田沙馥枝(東京都)、中島尚子(横浜市)、糸井千恵美(前橋市)、安立貴美枝(長岡市)
【
記事index】
Series“現代の表現者たち”vol.2
信田俊郎展 光の場所/4月20日~5月19日、ギャラリーみつけ 2階フロア
【
記事index】
エックス展 X -若きクリエイターたちの自由表現-
12月12日~12月22日/maison de たびのそら屋、全室
【
記事index】
他、11月からロングラン開催中(年を越して1月26日まで開催)の、
三上喜貴賀状版画作品展(和島トゥー・ル・モンド)があります。
【
展示案内】 【
会場風景】

2019年Zen企画回顧の01である。
10月に10回目(=ビエンナーレ開催だからつごう20年)となる「
弥彦・野外アート展」が開催された。アトリエZenの名前こそ入ってないが私が
コーディネーターとして十年以上ずっと関わっているからと「まとめ」に挙げることにした。バリアフリーの時代にあまり日常使われなくなった「110段もの階段広場」を活用する会場設定の特異性がいいと思っていたが、建設から50年を経て階段自体の老朽化によるメンテナンス的なことも無視できなくなり同会場での開催をファイナルとしています。
画像は展覧会終了後に制作した展覧会記録冊子。展覧会関係者配布用で非売品となります。
弥彦・野外アート展 ファイナル・ステージ
記事index:
http://atelierzen.blog.fc2.com/blog-entry-5193.html
ケルンコンサートが今は
パーカーになって売ってんのねと書いた際、信田俊郎さんの作品についてあわせて記そうと思っていた。
キース・ジャレットの即興ピアノソロであるケルンコンサートは、曲名は「Köln, January 24, 1975 Part I」、「Köln, January 24, 1975 Part IIa」、「Köln, January 24, 1975 Part IIb」…と場所と日付だけで、
制作の日付でタイトルを統一した信田俊郎さんの作品との共通項を(今春の展覧会中)感じていたのだった。
今年の春に開催した
その信田俊郎展が、すこぶる評判がいい。
展示が終わって半年以上も経つのに、美術関係者らからいまだ「あれは素晴らしかった」という声が届くから稀有な例である。企画した私自身も実にいい仕事が出来たと考えていて、例えばベスト10でもベスト5でもいいのだけれど、2019年の新潟県での展覧会はこれ!と挙げようとするなら、まず入ると思うくらいだ。先日maison de たびのそら屋に来場された一般の美術ファンのお客さんからは(私がその企画者だと最初知らずに)「これまで観たなかで一番感動した展覧会。あれで自分が絵に何を求めていたかわかった」とまで言ってきた。
もちろん作家や作品が素晴らしいのが前提であって、殊更に企画側の苦労だったり云々を言うつもりもないけれど、コーディネーター的視点からすると本展は企画者の役割を果たせたというよりもむしろもっと、企画者(私)と作家との一種コラボレーション的な“協働”の作用の大きさを感じさせるもので、それがいい展覧会になった要因のひとつにもなろうとそんなことをあらためて思っている。手前味噌ではあるけれど、信田さんからも同様な言葉をいただいた。
企画者にはなかなか光はあたらないし、もともとそういう種類のものであるけれど、年の瀬に今年の記録としてちょっと付記しておきたいと思った次第。