長岡駅前。夕方、駅近くに行く用事が出来たので、だいぶ姿をあらわし出したベデストリアンデッキを車中から撮ってみた。イトーヨーカドーの前あたり、左手に長岡駅がある。
図書館2階の美術センターで「堀口大學生誕120年展」を開催している。展示室内は撮影禁止だから、というわけでもないのだが、階段を撮影するはめに。蹴上げの部分には「堀口大學」と書かれた紙が貼られている。
堀口大學生誕120年展/10月30日(日)まで、入場無料
夏に柏崎で開催された「東日本大震災&新潟・長野県境地震復興支援チャリティ展」の第2回目、別の言い方をすれば“巡回展”が長岡で開催されている。「チャリティ作品の販売価格は30,000円以内。絵はがきやアート・グッズによるカンパコーナーも設けている」とのこと。

東日本大震災&新潟・長野県境地震復興支援チャリティ
「アート&アーティストの底力」長岡展
会期:10月21日(金)~26日(水)
会場:ギャラリー沙蔵 【長岡市】
チャリティによる復興アート展ということでいえば、私自身、2004年の中越地震では長岡は被災地だったものの(私自身の被害はさほどではなかったことから)県内を巡回したチャリティ展に参加出展し、実行委員にも加わった。中越沖地震のときも「柏崎復興祈念アート展」を、こちらは主催者代表になっておこなった。その流れからいうと、コンテンポラリー系の作家の多い今回のチャリティ展にも参加出展すべきなのだろうけど、今回は辞退させてもらっている。この展覧会に限らず、3.11震災についてはチャリテイ展に原則参加しないと決めている。
理由を一言で記すと、今回の3.11震災については自分としては同列に考えられない、という思いがあるから。なぜそうなのか詳しく書こうとすると、誤読されないよう丁寧に書きたく、けっこう時間もかかりそうだからここでは割愛するが、出展しているとばかり「どんなの出されました?」と聞かれることもまれにあるので、「自分の意志で出展していない」ことは明記しておきたいと思った次第。あんまり難しいことを言ってないで協力すれば…という声もわかるし出来ればそうしたいのだが、自分の根幹に関わりそうな部分を含んでいるとそれを曲げてまでというわけにもいかず、いたしかたないと思っている。
もちろんチャリティ展を批判しているわけではないので、誤読されないよう。自分自身の気持ちがいまチャリティに向き合えない、ということである。
なので、この展覧会に関しては第三者であり、作品展もアート好きのひとりとして第三者的に観に行った。
チャリテイ展を開催しても思ったほど売れずに困った…という新聞記事を前に読んだことがある。どれだけ売れるのか、というのは主催者にすると切実な問題であるが、いまの私の立ち位置だとむしろ興味があるのはどれだけ廻りの市民が熱くなっているか、である。
数年前のチャリテイ展ではどれも初日開幕のときに画廊入口に列をなすなど、作家も市民も、「作品を媒介することで被災地を支援しよう」とかなりの熱気があったような記憶がある。もちろん、今回が熱くない、と言っているわけではまったくない。自分自身はあまり熱くなれずにいるし、自分の皮膚感覚で周囲近いところを見回しても、これまでおこなってきたときとはちょっと様子が違う気がしているので、さて広く世間一般とするとどうなのだろう?と、作品を観に来た(買いに来た)市民の反応に興味をもったわけである。