
民主党は選挙でいくら立派なことを言っても、真逆なことを平気でやるし、逆に「決断」と自らを褒めて開き直るから、ぢゃあ次は自民党にというのもわからないでもないが、でもそれを「なんとなく」やってしまうのは、憲法改正やら集団的自衛権やらへの執心ぶりからすると、なんだか恐ろしい気がする。では「維新の会」はとなると、代表の石原氏は、まぁ今に始まったことではないのだけど、平気でこんなこと↓を言う。

「拉致被害者は殺されている」という発言に非難の声が殺到したらしいけど、氏の暴言癖からみれば(根拠は特に持たず)ただ言っているだけともとれそうで、だから、より気にかかるのは後段の『憲法9条が同胞を見殺しにした。9条がなければ日本は「返してくれないと戦争するぞ、攻めていくぞ」という姿勢で(拉致被害者を)取り戻せた』のところ。この理屈がどうにもわからない。戦争するぞ、で解決するのだそうだ。
子どものケンカぢゃあるまいし「返してくれないと攻め込むぞ」とブラフかけて通用するわけがないと、ふつうは思えるから、素直にとれば要は戦争が大好きだ、自分の言うことを聞かない相手には戦争をしかけたいということなのだろう。こういう感覚を丸出しにして(自民、民主の対抗馬的にもいわれる)政党の党首が務まるのだから、怖い時代になったものである。
ちょうどテレビのニュースで、20代若者の投票率が他の年代に比べて著しく低い(50%以下)と指摘していた。五十嵐仁氏が「戦争になれば動員される若者こそ、このような目論見を阻むための投票を行っていただきたいものです」と言っていたが私も同感である。なんだかキナ臭くなっていると感じるからね。
■自民党安部氏も石原氏も執心する憲法改正について、ごく簡潔に問題点を書かれていたものをメモとしてふたつほど。
・「坂本龍一から政治家のみなさんへ」から、
法律学者たきもとしげこさんのメッセージ
http://skmtsocial.tumblr.com/post/37628588064
・自民党の選挙公約のルーツ、「憲法改正草案」の恐ろしさ
(斎藤貴男、日刊ゲンダイ2012年11月27日)
http://asumaken.blog41.fc2.com/blog-entry-7524.html