オノボリさん風だけど、
先日の六本木・森美術館訪問時の写真。
東京スカイツリーと東京タワーが同時に望めるということで、展望フロアから。
以前個展をおこなったことのある都内ギャラリーが20周年を迎えるというので、記念作品展をするからハガキサイズの「絵手紙」1枚供出せよと連絡があった。これまでの個展作家に依頼していて、それぞれから届いた「絵手紙」を、20周年企画として展示するのだそうだ。
20年ともなれば個展をした作家も相当な数にのぼるだろうから、それを一堂に展示するのも面白そうだし、20年のお祝いに私の作品も加わるのも光栄なのだが、いかんせん絵手紙の類は不得手で、ササっとペンを走らせ瞬時にそれらしく描くようなセンスも持ち合わせてない。だから、さてどうしたものかと悩んでいた。
ではそれならと、コンセプチュアルな方向に視点を向けてパソコンで作っちゃおうとなったわけ。作品はハガキ1枚、まぁあんまり深く考えすぎてもいけないということで、20年記念だから20年を浮き彫りにするような「文字か記号的なもの」をただプリントする、ということをやろうと企てた。
そこで「20年前には私は何をやっていたのか」ということから思考を巡らして作品化するか、あるいは「20年後のことを考える」ことで20年の月日を逆に浮き彫りにさせるかのどちらかでと思い、まず前者の20年前のことを考えてみたら、大きなコンクールで受賞して作品買上になったり東京でインスタレーションの個展や二人展を連発したりとなんとも「当たり年」だった。「悶々と制作しているときの苦悩のメモ」でもあればそこから発想展開して…と思っていたが、困ったことにこれでは自慢しているだけだから逆に作品には不向きのよう。
では後者の「二十年後」と思ってみたものの、高校生の時に読んだ
オー・ヘンリーの短編
が同名だと気づいてしまったら、そのイメージしか湧かなくなってしまった。まさか警官の絵を描くわけにもいかんしね。
ということでまだ制作途上。締め切りが近づいているが、ハガキだから搬入はポスト投函するだけで、簡単なのは救い。上の「ヘンな」写真は、どう作ろうかと考えているときにパソコンからたまたま出てきた(存在も忘れていた)だけの旧作画像で、今回の出展作品とはなんら関係ありません。