銀座の松坂屋が今年閉店し、写真にも撮っていたが、その松坂屋の跡地再開発計画に関して書かれた本のよう。個人的にまず目をひいたのは、その当初の再開発計画が「(ほぼ31メートルの高さでそろった銀座の目抜き通りにある建物を)高さ200メートルの超高層ビルに建て替える」という「なんだ、それは?」的なことではなく、その建替計画が発表されたのが2003年でちょうど「10年前」だったということ。最近、この「10年」とかいうキーワードにとても凝っているのである。だから、つい目についてしまう。
でもこの10年という言葉は本のうえでも意味があるようだ。レビューによれば「これまでの街並みとは不釣り合い(だけど、合法的)な計画に端を発し地元で街づくり会議が設立され、“銀座らしさ”とは何かと問い続けた結果、超高層ビル計画が白紙に戻った」10年間の記録である、とのこと。
銀座にはなぜ超高層ビルがないのか
~まちがつくった地域のルール (平凡社新書)