
長岡小嶋屋「銀座ニューメルサ店」の若井宣雄展がスタートしました。
花や静物を中心に、油彩と水彩の絵画、計7点を展示しています。下の画像で、手前の作品はイタリア・ベニスでの淡彩スケッチです。
銀座ニューメルサ店“蕎麦×アート” vol.08
遺作展・長岡に生きた画家
若井宣雄 展http://atelierzen.blog.fc2.com/blog-entry-2232.html
会期:1月5日(日)~3月30日(日)/ただし2月17日(月)と18日(火)は休館
営業時間:11:00~15:00
(ラストオーダー14:30)、17:00~22:00
(ラストオーダー21:30)
会場:
長岡小嶋屋 銀座ニューメルサ店
(銀座中央通りのショッピングビル「
ニューメルサ」8階)
さて10年前の今日はなにがあったかというと、かつての案内葉書を見ていて気付いたのだが、「
報告111日の記録」と題した展覧会がスタートした日であった。
そのころおこなっていた「Nのための食卓」と題した野外アート展の第2回、寺泊海岸編の「記録報告」展である。
今でこそ県内でも各地で多く開かれるようになった野外展だが、当時はまだ珍しく、かつ、ユニークな企画コンセプトも特筆されるべきもの。だから、ちょうど10年前の資料として掲げてみたく思った。
とは言ってみたものの、この第2回展&報告展については手元に写真資料がまったく残ってなく、今あるのは展覧会DM(↑)1枚と、そこに記された文面だけ。なので、「断片から…あるアートの試み」と題したその案内文を下に転載した次第。
展の企画は美術家のSさんで、私は協力者&参加作家のひとりという立場だったが、同展の面白さを俯瞰的に記しておきたいと、ここでの文章は私自身が書いている。文中では第1回展についても触れているが、その「守門岳編」については写真も残っているので、そちらは後日アップするかもしれません。
また「野外展の写真で構成」とも書いているが、
実際には野外作品の「杭」そのものを、天井の高いギャラリー沙蔵の蔵空間に吊り下げて展示(再配置)したというもので、写真展ではなく空間を駆使したコンテンポラリーアート展にまで昇華した。
「遠方の野外だけでやっててもナンだし、近くの画廊で記録報告でも」というのがたしか発端だけれども、単なる“記録写真展”ではさすがに終わらなかったということで、そちらもあわせて特記。
報告111日の記録~Nのための食卓・寺泊展~
会期:2004年1月5日~21日
会場:ギャラリー沙蔵 1階【長岡市】
断片から…あるアートの試み
「Nのための食卓」なる野外アート展がある。
「N」とはnature(=自然)のN。『私達をとりまいている〈自然〉』に対して作品を見せるという風変りなコンセプトであり、お見せするターゲットして第1回展が秀峰・守門岳、第2回展が寺泊海岸での夕陽が選ばれた。作品設置会場の選定はターゲットに対しての好適地という観点を重要視し人が見に行きやすいという理由は鑑みないなど、かなり趣が異なっている。

会場には1作家1本の細い杭を立て、その上に各々の作品を置いている。作品自体のサイズは杭の細さにより概ね決定されるが、個性的な杭が次第に増え林立していくさまは周囲の人々に対してさえも驚きをもたらした。花を生けるかのように杭が作品化して立ち並ぶ風景は大地自体が大きな器のようであるが、まるでお供えものであるかのように、それらは自然に立ち振る舞う。自然との対峙または調和、あるいは協調することにより新しい美を創造するといったことはこの野外展の志向にはないようで、Nに対するスタンスは特徴的である。
季節の移り変わりを含め、環境の変遷と共に生じる展の表情の変化など、ロングスパンの野外展ならではの興味深い点もある。思えば豪雪地区での第1回目の展覧会では降り積もる雪に、高く掲げられたはずの作品は次第に埋もれていった。いくつかの作品は完全に埋まりながらも雪上のわずかな膨らみだけで作品の存在を示し続け、その経緯などある意味ドラマチックであった。断片的な記録にすぎないが、立場をNにとれば貴重な記憶であるともいえる。
今度のギャラリー沙蔵での展覧会は、昨夏から冬にかけて寺泊海岸で開催された第2回展の報告展の意味合いを持たせ、その会期111日の写真などで構成される。
断片の集まりである本展が、一風変わった野外アートについて雄弁に語っているか否かは鑑賞者の判断にお任せするにしても、興味ある試みであることには違いないようだ。
(2004年1月5日)
Nのための食卓・展 小史
・2002年9月~ 2003年3月 |
第1回展 |
栃尾市軽井沢・公道脇の減反地で 「守門岳」に向けて開催 |
県内9作家出展 |
・2003年2月11日~22日 |
|
長岡市カフェギャラリーZenで 第1回展の報告展開催 |
記録写真350枚 |
・2003年9月~12月 |
第2回展 |
寺泊中央海水浴場の骨董品店「ぷ ろぽぜ」
の庭先で「日本海の 夕日と潮風」に向けて開催 |
県内17作家出展 |
昨日は東京から戻ってきたあと、夜になって別用ができて長岡駅まで。
ついでなので写真も撮ってみた次第。
