一週間前にも書いていたが、珍しくキリンを描いてみた。
その後の状況であるが、色をつけて仕上げたらそれがまた気に入って、小さな額まで特注するにいたった。突発的なノリで、手元にちょうどあった小さな細長い板を使って描いたものだから、ちょっとしたフレームを付けようと思っても規格サイズになく特別サイズになってしまう。特別ついでで棹の色もふだんとは替えた特別仕様。勝手にことが進んでいる。
いちおうのテーマとしては「動物を題材に描く」というのがあったのだが、でも動物園にわざわざスケッチしに行かないし、動物図鑑を見たりもしないし調べることもない。そんな話を彫刻科出身の作家にしたら、かつての担当教官がやはり「図鑑など見て制作するな」と言っていたと聞いたが、要は私の場合、記憶のなかからいかに引き出して描けるかというのがポイントである。
とは言ってもそうすごい記憶があるはずもない。だから何を描こうかとなると「キリンは首が長い」ととてもわかりやすいキリンがつい浮かぶわけだ。ペンとクレパスであっという間に1作品出来たことに気をよくして、続けて「ゾウは鼻が長い」のゾウを描き始めたが、サインペン一発書きのフニャフニャした線での鼻のラインが実に面白く描けたと思いつつ、他がちょっといまひとつで気に入らない。
描写時間はほとんどかからず、だからササっと簡単に描いている風に傍目には見えるのだろうが、でも油絵と違ってやり直しは効かない。ある意味難しいところ。