「生誕100年記念立川晴一展/準備作業から」と題し先日記していましたが、わざわざ01と銘打って次があると匂わせながら(次の予定をたててもいながら)、その次をすぐ載せられないでいました。
上の画像は展覧会場で掲示するパネルで、もう先週の、数日前に作業していた分。ようやくアップである。この間なにもしなかったわけでは勿論なくて、
いま私の企画を開催中である横浜・art Truth情報もアップしていかなくてはならないし、要はblogにそこまで時間が割けなかったということでしょうか。
立川晴一展の会場に、故人となっている画家の“言葉”が欲しいなと思っていました。ふさわしいものがなかなかなかったのですが、そんなさなか1996年発行の図録が見つかり、画像にあるのはそこに収録されていた巻頭言(作家挨拶文)です。タイトルは文意から、今回私が展覧会用に付けました。
その一文は中学生のときの油絵への興味から始まりその画歴を辿り、傾倒していたセザンヌの絵との出会いについても触れられていました。これは興味深くこういうものが欲しかったと転載。1000字の文章を新たに打ち込んでパネルにした次第です。
(2021.08.30pm18:00)

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展覧会案内:
https://atelierzen.blog.fc2.com/blog-entry-6050.html
3つのcolor -大橋絵里奈・さかいともみ・品田朋香- 展
art Truthで30日(月)まで開催中。下の5画像のうち3枚は、art TruthのSNSから。

↑ 品田朋香/アクリルガッシュ

↑ 大橋絵里奈/鉛筆+アクリル絵具


↑ さかいともみ/銅版画+手彩色
品田朋香さんは
昨年終盤の長岡小嶋屋“蕎麦×アート”企画での個展展示、今年3月
長岡市美術センターで開催した「エックス展」と、新しく昨年からアトリエZenの企画に参加している作家。今回は「どこかのあの場所」をテーマとして描いた、とのこと。
エックス展ということでは、「若きクリエイターたちの自由表現」とサブタイトルを掲げた第1回展に大学生として参加したのが大橋絵里奈さん。その頃から「現実と夢を彷徨する少女」をテーマに制作していて、面白く思ってそういえば
新聞レビュー欄に載せたことがあります。テーマは当時から変わらなくとも作品は深まるようです。
さかいともみさんはこれまで油彩作品が多く、近年は地元名産の小国和紙を使っての油彩を展開してきましたが、今展ではそのシリーズに加えて銅版画作品を3点出展。さかいさんからは
「あるように感じたけれど、意識を向けると見失ってしまう。
となりにあるけどとても遠く、でもとても近い。
そんな不確かで、目には見えず、何と明確に区別されないものを確かめるように制作をしている」とありました。
卒業年度はそれぞれ異なりますが、3人とも長岡造形大学卒業です。特に長岡造形大で括る考えは企画構想時にはありませんでしたから、偶然と言えば偶然です。

●art Truthのサイトに出展全作品が掲載されています。
↓の “ネット販売のご案内”欄を参照ください。作品の購入もそこから可能です。
http://www.yccp.jp/art-truth/exhibition/20210825.shtml
本日発行の長岡新聞から。
立川晴一展の案内、生前の軽井沢のアトリエでの肖像写真とともに、主催者(画家の長女)の「父、立川晴一の思い出と絵画展」と題した特別寄稿文が掲載されています。
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生誕100年記念 立川晴一絵画展:
https://atelierzen.blog.fc2.com/blog-entry-6050.htmlなお画家長女による手記については、紙面と完全に同じものではないですが、展覧会場にもパネル展示します。
9月2日から
長岡市美術センターで開催する立川晴一展。生誕100年記念と銘打つだけあって展示作品数は80点を超え、大型の展覧会となる。作品搬入ひとつとってみても事前準備が相当あり、その作業にすでに入っている。
そんななか本展用に新規制作依頼した額が出来あがってきた。その中の1枚、一般的な額装ではなく少し特殊なおさめ方をしたものを(角の一部分だけ切り取って)掲げてみる。それが上の画像。
鉛筆と水彩によるスケッチ画で、画家の没後ほとんどそのままだったアトリエ内に、スケッチブックから無造作に切り離された状態で置かれていた一枚である。状況もそうだし余白が多く残る描き方から、ひょっとすると描画途上の絶筆作品の可能性もあるねと思えたが、セザンヌに傾倒していた氏には特に水彩で余白を活かした描写がよくみられ、そんな氏の感覚なり絵心が伝わる一枚とも捉えられる。
画家のアトリエのテーブル上に偶然見つけた“作品”に、これはすごくいいからと、ご遺族にぜひ額をそれ用に新しく作ってほしいと頼んだ次第である。
展覧会の額は、画家が生前使っていたものを多く使用する。古いもので金具がどこかになくなっていたり等々不具合もあるから、ちょっとした補修の作業をここのところ、様子みてすすめていた。今回の展覧会では
最初の作品調査段階で学芸員みたいなことも久々にしていたけれど、一方では額屋さんみたいだ。