
10日ほど前ようやくのように
李禹煥展に行っている。
同展は、屋外展示スペース(&休憩コーナー)を折り返し地点のようにして前半を主に立体、後半を主に平面で構成されていて、屋外展示からの後半ゾーンは写真撮影可となっている。撮影可となるとスマホ片手にひたすら撮りまくるひとも多いけれど、私はあんまり撮らずに数枚だけでその1枚が上。
屏風状に置かれた大きなキャンバスに点をうつように、一点だけグレー系のグラデーションで塗られている「対話」という作品(の一角)で、その“点”を
近くに寄ってよく見ようとしたら背後上部スポットライトからの自分の影が入り込んできたというシーン。偶然に現れたそのさまを面白く思ってここは密かな“コラボレーション”を試みようと瞬時に判断、撮ってみたものとなる。スポットライトの具合は思いがけず影のほうも、ちょっとグラデーションがかかったような感じでコラボレーションを意識したかのようだ。
この美術館でかつて開催されたジャコメッティ展でもそういえば、撮影可と言われた場所では
誰も撮らないような「足元と影」を撮っていたなと思い出す。別に天邪鬼でもないけれどそうしたシャッターチャンスを狙うのは癖のようか。
ちなみにこの「対話」という作品は、
美術手帖のサイトでなされているレポートに作品画像が掲載されていて、サイト上で14枚目に全体像の画像がある。どんな作品なのかを知りたいかたはそちらを参照のほど。
さてその
美術手帖のレポートには「展示構成も李が自ら考案」とあり、展覧会カタログの主催者挨拶ではなぜか触れられていなかったその点に、
なるほどなと思った。例えば順路最後は“一点”のウォールペインティングで締めるかたちだったが同時にその布石も構成でうたれていて、それは作家自身でなければ出来ないこと。つまるところ李禹煥ワールドを堪能したというわけだ。
そう書いていたら、横浜美術館で嘗て開催された「斎藤義重による斎藤義重展」が頭に浮かんできた。「作家自身が展示構成する」ことは同じようだが、こちらはタイトルからそれを明確に示している。開催は1993年、作家88歳のとき。李氏の年齢と近いと気付いた。
もう30年も前になる同展カタログはだいぶ赤茶けていて、それを久しぶりに取り出してきた。カタログとしたらまず制作期間が取れないから相当に異例なことになるが、その中には「プロセス」と称し、88歳の作家本人が指示を出している展示作業の光景が20ページに渡り収録されている。そんなところを改めて見直した。30年経ち異例さは貴重さにつながるよう。

長岡出身の友人が数年ぶりに帰省してきたからと、じゃあお昼に蕎麦ランチでもと長岡小嶋屋に。殿町の本店ではなく駅ビルのCoCoLo長岡店である。
展示中の立川晴一さんの「花」の絵を見ながら食べようとオーダーしたのは季節限定の「きのこ汁そば」。へぎそばをつけ麺風にきのこ汁につけて食すもので、初めて食べたがなかなかの美味。

壁面の絵を写したのは、結局食べ終わってからになる。下の作品は「ケイトウ」、油彩。

2作家から計10点の作品が届く。それぞれ別のところに展示するものであるが到着日が偶然同じになった。このあと写真に撮ったり資料作成したりなど関連作業があるがそれは明日以降に。
画像は、出先で紅葉の木でも撮っていればよかったが何も撮ってないので、
数日前のボントーン(の展示作品入替作業時のもの)から。早くもシュトレンが出ていた。


昨日の
ラ・ボントーンの作品入替時の撮影。天気が良い夕方の陽射し、影の強く出るさまに店頭のデザインライトとその影とを撮ってみたもの。当たり前だが対称で、面白い“かたち”になる。
同じく店頭、お薦め品が書かれる赤いボードを何気なく撮ってみると、当たり前だが当人の影が入ってしまう。


いが栗デニッシュや、エリンギとしめじのグラタンパンなど。
長岡のベーカリーショップ「
ラ・ボントーン」店内に飾っている作品を、
昨日予告した通り本日入れ替えてきました。

Series using famous paintings
(名画を使ったシリーズ)と題し、ダ・ヴィンチ の 「モナ・リザ」、フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」の二点の名画を使ってミクストメディアにて制作した4作品を展示しています
ラ・ボントーン店内展示 vol.48
外山文彦 作品展示
Series using famous paintings
展示期間:10月27日(木)~、2022年内は展示します。
(2023年新春早々に次の作家と作品入れ替え予定) [12月9日追記]…2022年営業最終日の12月30日の午後に次の作品と入れ替えることに予定変更しました
定休日:火曜定休の他、月に1回程度月曜日を休む場合があります。お休みは店カレンダーによります。※
11月3日(祝・文化の日)は臨時休業となります。
場所:
ラ・ボントーン
長岡市今朝白3-4-4、長岡駅東口から車約3~4分。
駒形十吉記念美術館前。駐車場有
営業時間:am7:00~pm18:00
外山文彦/
長岡市出身。長岡市在住。
2022年の活動/3~5月 長岡造形大の学生と二人展(長岡小嶋屋CoCoLo長岡店)、4~6月
ギャラリー湯山(十日町市松之山)にて同ギャラリー企画による個展開催(現代美術作家巳巳氏とのW個展企画)、8月
outdoors-indoors「弥彦・野外アート展の作家展」(燕市・ギャラリーSAI)出展、
記録集「外山文彦個展2022」制作・発行。
● 作品のお問い合わせ:【
アトリエZen (メールフォーム)】
※パン屋さんの中で店内インテリアを兼ねて展示しています。ご来店の際には、ボントーンの美味しいパンとともにお楽しみいただけたら幸いです。

画像手前左は“お昼のマドレーヌ”、右はクッキーの(ミニ)詰め合わせ


今朝の新潟日報、トップ面。糸魚川市に大きなセメント工場を持つ化学メーカのデンカが、セメント事業から撤退とのこと。
“デンカ”といえば、デンカセメントのプラントがかつて長岡にも、廃線となった越後交通・長岡鉄道の沿線にあって同鉄道を貨物利用していたことを知っているから、イメージとしてどうもセメントが出てくる。なのでちょっと残念。そういえばもう10年も前になるのだろうか、ビッグスワンスタジアムのネーミングライツも
デンカセメントスタジアムだと強いし固そうだよなと思ったことがある。

「いと式」と題した、河田ゆきさんの今年制作イラストレーションの連作4点。ベーカリー「ラ・ボントーン」に
約2か月に渡って展示してきましたが、明日の午後、次の作品と入れ替える予定です。画像は同店に展示する前に拙アトリエ内で撮影した1枚。