北長岡駅近くに長岡造形大の卒業生3名が昨年“版画プリントスタジオ”を開設していて、メンバーによる「3通の手紙」と題した版画展(DMによると、小さな作品を集めた3人展)が開催されるというので行ってみた。
3通の手紙
/5月4日~6日/会場:print room 手紙
ポストカードサイズの展示案内(DM)はショッキングピンクと紫の2色刷りで、インクののり方とか刷り味はどうみても通常使われるオフセット印刷のそれではないから、てっきり自身らがシルクスクリーンで摺ったのかとばかり思っていた。刷り味は30年くらい前に一世を風靡した御家庭用簡易印刷機「プリントゴッコ」を彷彿させ、その印刷原理から特色2色(2版)のシルクスクリーンプリントと思ったのだったが、聞いたら違っていた。リソグラフによる外注印刷というから、まぁ当たらずとも遠からずかもしれない。
スペースはかつての時計店を使っていて、壁面に遺されている“括り付けのショーケース”はちょっと特殊な形態でよくよく見るに面白く、聞いてみたら「この形状だと商品を飾りやすい」と専門店ならではの工夫があったんですよと説明を受けた。メンバーのひとり星野優菜さんはその壁面ショーケースに、既設の小さな部品をも活かすかのように小さなモノタイプの版作品数点を置き、全体で「ウォッチ」とタイトルを付ける。“場”を生かす風情で、興味深く見えた次第。