もうだいぶ前だが、市外でとあるアートスペースの開設の相談を受け、開設と運営のサポートをしたことがある。その主宰者Kさんの急な訃報が届いたのが先週初っ端。Kさんと一緒におこなったアート展の資料も見返し、まだ若いのにと思いながら葬儀にも参列したのだけど、そうこうしているうち別な原稿を急きょ書くことが決まり、「そう忙しいわけじゃないから(急ぎでも)いいよ」なんて気安く受けたら確定申告書の提出をしなくてはならないことをうっかり忘れていたと気づき、取材だなんだ税金計算がなんだ執筆や校正がなんだと、全部締切のある話だから結局アタフタであったわけだ。
さて「私の嫌いな探偵」の最終回は新潟ロケだった。地元のひとはすぐわかる赤いラインの「越後交通のバス」が開始早々から登場。著名な旅館や蕎麦屋も舞台に出てきて、身近な地域が出てくるのは楽しいもんだと画面にひきこまれていた。ただ、主人公の探偵御一行が宿泊した設定の「龍言」は、ロケ地情報のサイトを見てみたら外観のみの登場。内部の映像は埼玉県の某料亭での撮影で、組合せだという。うまく作るもの。
主人公の剛力彩芽が雪山で(銃に撃たれて殺されたかのように)倒れているシーンが予告でさんざん流されていた。ふたをあけてみれば、クマが出没しそうだったから死んだふりをしていただけ、というオチ。
真面目に心配して見ていたひとはナントモだろうが、まぁ「らしい」ところだし、よくよく見れば銃で撃たれたかのように描かれても血痕は一切ないことも同時に見せていたわけだから、嘘は言ってない。いちおう、推理ドラマの枠内ではある。殺人事件のトリックも「雪に残る足跡」というなんともチープなもの(これって、小学生のとき読んだ「推理クイズ」の本に出ていた)だけど、こちらもそこを逆手にコミカルに仕立てちゃって、実に面白かったなという印象。タイトルがなぜ「嫌いな探偵」なのか、ちょっとした謎だったが、最後の最後でそこに意味が出てくるのもうまいと思う。言われてみれば、それなりに伏線も張られていた。
ちなみに、7月にはDVD-BOXが発売
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