でも、そう言ってはみたものの、「気まぐれ」なるものは時に意味無くあるもので、発行中の9月号の原稿を下に再掲することにした。 気まぐれには理由なんて無いのが常だけれど、しいて無理やり挙げるならばそれは200号達成記念ということではなく、凄い記事を書いたということでもなく、単に大学を撮った写真が気に入っているから、といったところだろうか。

アート日和 58- 造形大生との78回と第一アトリエ棟
学生との打ち合わせで長岡造形大に行く。7月の終わり、夏休みに入ったばかりの大学はこの機を狙って校舎の修繕工事、あちこちで足場が組まれていた。日常の風景がある日突然変貌し興味をそそる…とは本連載で度々書くフレーズだけれども、数日後再度打ち合わせに行ったら第一アトリエ棟の工事は(ブルーのネットが掛けられるというとても単純なことで)光景が進化していて、また楽しめたのである。
長岡造形大といえば、知人作家から「造形生と一緒に活動が出来て羨ましい」と言われた。「一緒に」という意識は特にはないが、5~6年前は現役学生の個展を複数アシストしたり、今年は美術表現コース3年生の18人展を私の関わるギャラリーで開催したなど、傍目にそう見られるようだ。自分より若い世代の表現は、私の作品をかつて年長者たちがとりあげてくれたように、注目していきたいと思っている。だからそう見られることに感慨深い思いも強く湧くのだけれど、それは今号が通算200号&創刊からの編集人の退任記念号で、必然的に過去を振り返ることになってしまいちょっとセンチな気分もあるからか。
200号記念ということで記せば、当紙連載中の「長岡造形大生・紙上ギャラリー」は私の担当で、78回の連載で紹介した学生は88名となった。2011年4月号の第1回登場は写真・映像コース当時4年の石橋歩さん。紙面掲載用顔写真のリクエストに同じ写真専攻・堤郁恵さん撮影の1枚が届き、これがとてもよかったため、「学生が撮影したポートレイトを大きく使って記事を構成する」というスタイルで定着させた。撮影担当を毎年決め、2011年度を引き続きお願いした堤さん以降、中山允さん、吉田勝幸さん、細貝純佳さん、大橋弘奈さん、近藤拓海さんと続き、現在の早川歩さんに至っている。
(月刊マイスキップ 2017年9月号)
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