昨夜は録画していたNHK「美の壺」“華やかに物語る バレエ”を見て、そのあと「美」つながりということでもないけれど、同じ日曜の放送でついでのように録画していたテレビドラマ「美食探偵-明智五郎」を見た。
この「美食探偵-明智五郎」は初回のとき新聞テレビ欄で偶然そのタイトルを目にし、原作は知られたマンガらしいが私は知らず内容はわからなかったけれど、明智小五郎ではなく五郎というあたりでてっきり、コメディタッチの軽いものかと興味をひいていた。
テレビドラマの類は基本見ないがひょんなことから嵌ってしまうものがあり…とはよく書くが、
コミカルな推理モノといえば貫地谷しほりがコメディエンヌぶりを発揮した「キミ犯人じゃないよね」とか「私の嫌いな探偵」とか、好きでよく嵌る傾向にあるから、久々に嵌るものが出たかとそんな予感が最初あったわけだ。
でも案外そうでもない。軽いだけの話ではなく、おそらくは原作が私に合わないのだろう。コミカルな要素も多くてそれなりに楽しんではいるものの、特に刑事2人の大袈裟にふった演技に顕著だけれど、コミカルを意図して逆に滑っているところも目立つ。今回の放送では他の人のお見合いの席にスライディングして滑り込むという現実離れしたことを、すなわち「まるでマンガだ」としか見えないことをしていて、もともとマンガではあるけれど名実ともに「滑って」いるなぁなんて思いながら見ていた。
と書きながらこの日の最後のシーン。撮影はその一場面だけが完了しておらず、新型コロナの影響で結局、当初予定の撮影は出来なかったらしい。
だからエンドロールが流れたあとの本来収録が出来なかった最後3分、一転させて全面黒の背景、演劇舞台調の演出に変えて撮ったのはテレビ的には苦肉の策だったかも知れないけれど、しかし主人公の心情がよりクローズアップされる効果を生み、コロナ云々と言い訳する必要はまったくないくらい。そのラストシーンを見て、今後再開はなるのだろうかなんて、気にかかる。