どうぶつアート展から。手前は吉村浩美乾漆彫刻
maison deたびのそら屋での「どうぶつアート展」が日曜に会期終了し、昨日は同展の残務処理と、会期中に溜りだしていた事務仕事を片っ端から片づけるつもりでいた。でも後者の事務仕事にまずけっこう時間を割かれ、またさすがに疲労も残ったようで軽い口内炎の症状も出て、昨日は無理せず少しペースを落としていた。だからなのだが、昨日はblogは休養。
展覧会はすこぶる好評だった。さまざまな表現の作家が出展しながら、全体のトーンは不思議に、ばらけずに落ち着いた感じで統一されたこともその要因になっていたよう。来場者の感想もいくつかいただいていて、こうした場合の感想というと、たいていは●●さんの作品がよかった気に入った的な、個々の作家に対する内容が多いものだけれど、あるかたからは企画者のほうに焦点をあててのお便りをいただいた。裏方業務も多く、本来はスポットがそうあたらない企画側に対しての言及に嬉しくなり、当該部分を(そのかたの了解のもと)抜粋し以下転載してみることにした。
動物をテーマの展覧会は全国でおこなわれているが、今回の企画や作品はその中でも秀悦のもの。作品のジャンル、作家の年齢、活動地など様々な要素が見られ楽しめた。それは作家が動物とどう向き合っているかストレートに伝わって来るからだと感じる。これも企画者の人脈と作家との良好な関係のなせる業だと感心。
他、会期中に直接言われたものとしては、「あなた(企画者)の作品はどこにあるのか?」というのがあり、企画者と展示作家とは別なものですよと説明はするのだけれど、それでもなぜ無いのか?飾ればいいのに見たかったのにと複数の人からあった。
私自身、5年前に「どうぶつイラスト」をクレパスで描いたら面白くなってミクストメディア作品に展開したことがあり、作品発表としたら小嶋屋に1回飾ったことがある程度だからあまり知られてはないけれど、案外評判がよく作品も売れ、どこかで聞きつけてオーダーしてくるかたまでいた。だから「あなたの作品もあればいいのに」なんて言われると、作家の立場だとついその気になってしまうが、でも企画者とすると、作風が今回の「全体のトーンを落ち着いた感じで統一した」空間の美点に合うかどうかとすぐわかる。企画者が出展することそのものは私は否定しないしやることもあるけれど、作家と企画者というのは斯様に違うのである。
(2020.07.07 pm21:00)
5年前のblog記事から/
悦に入りついでのどうぶつシリーズ: https://atelierzen.blog.fc2.com/blog-entry-3089.html
キリンのその後とゾウの失敗:http://atelierzen.blog.fc2.com/blog-entry-3011.html
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