


さてと、ということで注釈を加えるなら、ここで組まれていた足場には先週末8日の時点でパネルが貼られ、既に塞がれたから、この画像の光景はもはや無い。ここにきて予想よりも早い動きだったが、つまり「斎藤義重作品のレリーフ痕」も視界から消え去り、現代美術館を直接伝えるものはこれで完全に見えなくなったといえる。このあとはパネルやシートで隠されながら解体されるだけである。一般にはいささかマニアックな見方となるのだろうが、(最後に訪れるだろう)レリーフ痕&建物と鉄管パイプとの光景はラストの見所と思っていたから、たまたま近くで打合せがあったのも何かの縁。この6日に見納めが出来たというわけだ。
見納めになるかもしれないということは、どちらにしろそう長く無いのは当然だから頭の隅には入っていて、この日はゆっくり写真におさめていた。その際、70歳台くらいだろうか高齢の男性がその娘さんらしい女性と歩いていて、3秒ほど立ち止まり「たいこうそうごうの美術館だ」と静かに話したのが聞こえていた。久々に耳にしたこともあるのか今となっては逆に新鮮に響くが、世代によっては今でも大光相互の…となるのだろう。当日のそんなことを思い出した。
2月から「今日の旧長岡現代美術館」とカテゴリーを設け、日々ウォッチャーしていたわけでも別段ないが時おり写真を載せていた。最終回ということもないけれど、「今日の存在」としてはこれでなくなったかなと捉えている。
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