

今回の展覧会では、特徴的な円形建物「初代立川病院」の屋上から描いた油彩風景画の出展もあり、会期中blogには「関連資料として(昭和31年建築のその初代立川病院の)通称“まるい病院”の写真パネルを作った」と載せていた。でも当該作品のほうは(よく見るとそのとき背景に小さく入れ込んではいるが)直接アップしてないからと、ようやく今日になってあげてみたわけだ。当時のままのクラシックな額におさめられた、「まるい病院の屋上から」と題した油彩作品である。特別な作品であることをまるで示すかのように、この作品だけ、作家が使っていたイーゼルに掛けての展示とした。
この作品には上の画像にもちょっと写りこんでいるように、私の記した解説文を会場に掲示しており、その末尾は
「…(円形病院の屋上から)信濃川下流方向を望み水道タンクの他、2019年に解体された表町のカトリック教会の旧建物が、教会の正面に施されていた高さ10m近くの聖マリアのモザイク画とともに大きく描かれています」
と絵の内容を書いて結んでいる。 記している教会建物解体はその解体工事現場を目撃していた(blogにも載せていた)から、いつの事かもすぐわかったのである。会場では“まるい病院”を懐かしむかたが勿論多くおられたがカトリック教会にも同様の声はあり、まだ一昨年のことだから「えっ、無くなったの?」と反応されるかたもけっこういたようだ。ちなみに書けば、画面右下に描かれた建物外壁は互尊文庫のそれである。
まるい病院については、なぜこの年代に長岡で異色ともいえる円形建築が出来たのか。今回の立川晴一展にたずさわり立川晴一氏の考え方などいくつか知ることができたので、建築にたずさわる知人とも意見交換しながら興味深い仮説をたてている。面白く思っているものの仮説は仮説だし、今のところ特に文章で発表する予定はない。昨年末で終刊となった月刊マイスキップはこうしたネタを書くのにまことによいメディアだったから、まだ存続してればきっと何か書いたのだろうけれど。
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